第52回ベストドレッサー賞 12月/師走

  • 志染庵店主のコラム

第52回 ベストドレッサー賞に招待して頂きました。

 

2023年11月29日水曜日「第52回 ベストドレッサー賞」の授賞式にご招待頂きました。

ご招待頂きました理由としましては、兼ねてからお付き合いのある私のお客様が「特別賞」の受賞された事でのご縁でした。

ベストドレッサー賞は今年で52回になり、著名人・経営者・デザイナー・芸能等一年ご活躍された方に受賞されます。

その中で、今回「特別賞」を受賞された「伊東 玄聖様」の授賞式での着物のお見立てをさせて頂きました。

「伊東 玄聖様」の活動は、「ノーベル平和賞受賞者世界サミット副会長」という肩書になり、世界の平和に関する活動をされています。

現在、世界が混沌としている中、日本が平和であるのもこういった方々のお蔭だとお話しや活動を聞いて感謝しかありません。

これからも、世界平和の為に活動を続けていかれる事だと思いますが、私達も出来る事をするべきだと思いました。

第52回ベストドレッサー賞
2023年 第52回ベストドレッサー賞
第52回ベストドレッサー賞
第52回ベストドレッサー賞授賞・伊東玄聖様

今回お見立てさせて頂いたコーディネイトは、総手刺繍の訪問着・京都老舗機屋「となみ」の袋帯になります。小物は、太めの帯締めとラメ入りの縮緬の帯揚げで、ベストドレッサーという洋装の雰囲気の中で行われると聞いて、品格を保ちながら華やかに仕上げました。

 

総手刺繍の訪問着は「微細糸刺繍」という技法で、世界の中でも一番細い糸を使用し柄の部分に何度も何度も重ねて刺繍をして立体感を出す技法で仕上げた訪問着となります。

柄は、「蘭」の総柄で授賞式の様なパーティーにはピッタリの柄です。

帯は、西陣老舗機屋の「となみ織物」で、柄は少し大きめで大胆ではありますが、金と銀の二色しか色を使用しておりませんので、大きめな柄でも品格のある雰囲気になっています。

お客様のご身長がお高く、自然と着こなされておりました。

帯締めは、着物の地色と同じ「黒」にしましたが、金と銀の帯に黒が入ると本当に綺麗ですよね。少し太めの物を合わせて華やかに演出してみました。

第52回ベストドレッサー賞
伊東玄聖様 総手刺繍の訪問着
第52回ベストドレッサー賞
第52回ベストドレッサー賞

帯揚げは、あまり目立ちませんが「エンジ」のラメ入りの物で合わせて黒とエンジの合わせで、洋装の様な色合わせに。

「伊東 玄聖様」以外はドレスやスーツでしたが、着物という衣装は本当に素晴らしい衣装だと改めて思いました。ドレスには負けない美しさを持っています。日本人の物作りの素晴らしさと伝統は本当に素晴らしいと感じました。

ご本人様も、凄く気に入って下さり周りの方からもお褒めのお言葉を頂いて私も嬉しさと大役を任せられましたので安心感もあり、正直終わった後は力が抜けました。

着物は年々職人が作る物は減ってきていますが、少しでも日本の伝統を後世に残していくという気持ちは持ち続けていきたいと思っております。

着て頂ける方がいて着物なので、成人式やお祝いの席での着物の活躍は素晴らしい物です。

「着物が通る道には、日本の伝統・文化が通る」と言われています。

お茶・お華・歌舞伎・狂言・能等の舞台鑑賞、着物が無くなるとこの道も無くなるかもしれません。

先人が作った物作りは、販売する物が後世にどう繋げていくかを考えるべきなのではないかと、考えさせられた一日でした。

 

 

キモノモード・志染庵店主